「NrealLight」の発売が発表されたので、メリットとかまとめ

WatasukeRoom ただのブログ

わたすけです。最近、xR関連の技術についてよく調べています。

11/10、KDDIから発売が発表された、「NrealLight」。きっと興味を持っている人も多いかと思います。

スマートグラスといえば、MicrosoftのHololensや、EPSONのMOVERIOを知っている人も多いと思います。そんな中登場したNrealLight、一体どんな特徴があるのか?

今回はほぼ備忘録としてこの記事を書きます。NrealLightのメリットやデメリット、感想をまとめています。

NrealLightの基本スペック

NrealLight、どうやら「Nreal Light」ではないっぽいですね

https://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2020/11/10/image/p_index_p117_05.jpg

NrealLightは、普通の眼鏡と同じようなデザインのスマートグラスです。全面にはカメラを3基搭載しており、視野角はおよそ52度とのことです。そして、重量は106g。Microsoft HoloLensは579gらしいので、かなり軽量ですね。

特徴

最大の特徴として、「スマホと有線接続して使用する」というものがあります。
スマホから給電するため充電不要です。バッテリーなどを外部に頼ることで軽量化したといった感じですね。

基本操作もスマホから行います。スマホの画面をトラックパッドとして操作します。

https://developer.nreal.ai/develop/discover/core-features

機能

けっこう機能があります。いいですね。

  • SLAM (自己位置推定) 対応
    周囲の環境を把握できる?みたいなやつだと思います。
  • 6DoF対応
    VRでよく言われますね。Oculus Goは3DoFでOculus Riftは6DoFみたいな。
    DoFとはDegree of Freedomの略で、簡単に言うと自由度のことです。
    3DoFでは、X/Y/Z座標の傾きなどを検知できます。6DoFはそれに加え、X/Y/Z軸の移動を検知することができるらしいです。
  • 平面検知
    その名の通り、平面を検知できます。恐らく、机の上に3Dオブジェクトを置くことができるみたいなものだと思います。
    こちらは水平面だけでなく、壁も検知できるらしいです。
https://developer.nreal.ai/develop/discover/core-features
  • 画像認識
    壁に掛かっている絵やテーブルの本など、固定されている画像の検出・追跡ができます。
    記憶できる画像は最大10個各フレームで追跡できる画像は一つのみらしいです。
https://developer.nreal.ai/develop/discover/core-features

思ったこと

思ったことを全部書いておきます。一行でまとめると「NrealLightそのものはめっちゃ魅力的だから、今後ほんとに頼むよ?」といった感じです。

有線・・・?

有線接続にしたのは多分遅延とかあったらまずいからだと思います。だとは思うけど・・・

有線接続の何が悪いのかと言うと、

  • 見た目が悪い
    (それはそう)
  • 動きづらくなる
    やっぱりケーブルがあると、動きづらいと思います(多分)
  • ケーブルが引っかかる可能性があって危険
    危険というほどでもないかも知れませんが、ケーブルが引っかかると面倒なことになりそうです

ということで、なんとかBluetoothとかにしてほしかったな・・・とか思っています。この辺りは技術的な問題があったのだろうと思うので多くは求めませんが。

KDDI・・・

ここからが本番です。

まず値段について、税込み69,799円とのことです。海外での価格は$499とのこと、高く見積もっても55,000円ほどですね。かなり上乗せされてしまいました。まあ利益あげないとやっぱりダメなのでしょうがないですね。

次に対応機種について。現在、一般にNrealLightを使う際は対応しているスマートフォンを接続しないといけませんが、このスマホ、恐らくKDDIのバージョンでなければ使うことができません。(?????)

しかも、発売時点で対応しているのは「Sony Xperia 5 II 5G」と「Samsung Galaxy Note20 Ultra 5G」のみです。2つだけです。

は?

(ちなみに、NrealLightは8月より韓国で発売されていますが、韓国での対応機種は7種類と未だにかなり限定されています。)

金額にしておよそXperiaは11万、Galaxyに至っては16万と、合計金額は最安で18万、最大でなんと23万円です。どうしてこうなった・・・?????
ちなみに開発者キット(スマホ代わりのコンピューティングユニットが付属する)は送料込みでおおよそ14万です。

対応機種を限定する理由がよくわからない・・・性能を満たしていれば良いのでは・・・?とずっと思っています。

開発について

やはり情報は限りなく少ないです。特に日本語情報は皆無で、公式ドキュメントの翻訳記事がほとんどです。Slack等コミュニティはあるようですが。
ただ、SDKのおかげで実機がなくても開発を行える(エミュレーターでアプリを動かすことができる)というのは非常に良いですね。本当に良いです。

しかし自分はハンドトラッキングと組み合わせたMRアプリを開発したいので、エミュレーターでは不十分です。前述の通りなので到底実機は買えません。

ここで、「Project EVE」を紹介します。Project EVEとは、簡単に言うとNrealLightの開発者向けレンタルサービスです。

しかし。個人的にはこのレンタル制度に少し不満があります。以下のとおりです。

  • 応募対象
    応募対象が「すでにモバイルARアプリケーションまたはMR/ARグラスのアプリケーションを開発している開発者」に限定されます。
  • 応募内容
    現在の開発状況、開発したことのあるアプリケーション、アプリケーションの動画などを送らないといけないようです。
  • 貸出期間
    条件を満たすと、NrealLightの開発キットが無料で貸し出されます。しかし貸出期間はなんと驚きの1週間。びっくりですね。

条件を満たせば無料で貸し出しができる、貸出期間に目を瞑れば素晴らしいプロジェクトだと思います。これを否定するつもりは全くありません。

しかし、自分が求めているのはそういうものではなく、「月額○○円でレンタル」なんですよ・・・。自分の望んだ期間だけ、無償でなくていいので開発状況に関わらず貸し出してほしいなと思いました。

正直ここは我儘ですね。そのようなサービスが出てきてくれるのを待ちます。

終わりに

やっぱりMRグラス、高いですね。学生にはかなり厳しいです。しかもKDDIバージョン限定なので、恐ろしいほど高くなってしまいます。めちゃくちゃ頑張ってお金貯めるしかないですね・・・。

と、ここまで割とネガティブな意見になってしまいましたが、このような部分部分を除けば非常に期待できるデバイスだと思っています。一般向けのMRグラス、しかもここまで軽量になるとは。値段の高さから普及は難しいかも知れませんが・・・。

このデバイスの発売によって便利なアプリがたくさん開発され、5G対応エリアや対応機種も広がることで、xRが身近になればいいなと思います。
とりあえずはSDKのエミュレータで、できることをやろうと思います。

参考資料

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